「生まれ変わったら飼われネコ(マロン)になりたい!」と涼子さん
こんにちは、ボク、マロンです。
飼われネコです。
ボクの飼い主、涼子さんは、いつもこう申しております。
「生まれ変わったら、マロンになりたい・・・。」
この言葉、一見すると
「生まれ変わったら、ネコになりたい」
と聞こえるでありましょう。
しかしながら、もうちょっと詳しく飼い主のつぶやきを聞いていると、
それに加えて、摩訶不思議なことを望んでいることに気づきますニャ。
「来世は、マロンになりたい。そして、できれば私がその飼い主になるの。そしたら、わたしはきっとマロンとして幸せに暮らしていけるわ。」
この言葉をネコなりに単純分析してみるに、
■現世
飼い主=涼子さん
飼われネコ=マロン(ボク)
↓
■来世
飼い主=涼子さん
飼われネコ=マロン(涼子さん)
となります。
つまり、来世では、
「涼子さんが、涼子さんを、ボク、マロンとして飼いたい。」
ということでありますニャ。
字面通りに解釈すれば、
飼い主はsubjectであり、飼われネコはobjectであることは一目同然。
しかし、涼子さんの言っていることは、
subjectでありながらobjectでもありたい、という主従同一実存的存在、
つまり、到底不可能なことを望んでいることが分かります。
マロンになった涼子さんが、マロンをなでている姿を想像しろ、と言われて
できる人間様がいたら、現在のボク、マロンにご一報ください。
これはボクがネコ学校の「人間界学科」で習った事実とは大きく異なるのでありますからして・・・
涼子さん、統合失調ではあるまいニャorz・・・
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ボクはボク。
涼子さんは涼子さん。
ボクは涼子さんではない。
涼子さんはボクではない。
涼子さんは涼子さんでありながら、同時にボクになることはできない。
それを分かっていながらも、それを望んでしまうかわいそうな涼子さん。
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ネコでも分かる単純明快なこの論理。
しかし、ボクは涼子さんの飼われネコ。
この涼子さんの言葉から分かる、涼子さんの潜在的な欲求が伺い知れるのであります。
えっへん!
それは、
【涼子さんが、ボク、マロンに恋している。】
という単純な事実に相違有りません。
え?ボクは自意識過剰なのでは?って!
そんな方は、以下の操作を行ってくださいニャ。
ボクを「恋するあなた」に、涼子さんを「恋するわたし」に、一発置換!
(あるいは、恋している方は、ボクを「(あなたのお名前)」に、涼子さんを「恋している方のお名前)」に一発変換!
結果はもちろん以下のようになります。
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恋するあなたは恋するあなた。
恋するわたしは恋するわたし。
恋するあなたは恋するわたしではない。
恋するわたしは恋するあなたではない。
恋するわたしは恋するわたしでありながら、同時に恋するあなたになることはできない。
それを分かっていながらも、それを望んでしまうかわいそうな恋するわたし。
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えっへん!
見事な、片思いの唄になりましたニャ!
・・・
と、まあ話はお題から遠く離れてしまった感もございますが、
まあ、何を望むかは人間サマのご自由というもの。
ボクは、涼子さんが何を望もうと、今まで通り、
ネコとして、気楽に幸せに、やりたい放題で生き続けるしかないのでありますニャ=^^=